車窓から

自分の考えを整理したいので色々書く予定!

大川隆法と、宗教2世の自分

唐突だった。会から離れていても、人生に大きな影響を及ぼした人が亡くなったという事実は、衝撃がそこそこあった。

同時に、これからは多分、自分と幸福の科学についての話は、本当に「過去の話」になる気がした。

語れなくなる前に、幸福の科学が影響する自分の人生を整理しておこうと思う。

あなたは誰

  • 幸福の科学2世会員
  • 1990年代生まれの20代男性
  • 幸福の科学が運営する塾や学校に通っていて、学生時代はそこそこ熱心な信者だったが、社会人になってからはゆるゆると遠ざかり、今は特に活動や勉強などしていない。「わざわざ脱会までしなくていいかなー」と思って特に脱会はしていない。

私と幸福の科学/大川隆法の関係

生まれた環境

両親が幸福の科学信者で、特に母が熱心な信者だった。 しかし父は自分が小さい頃に脱会している。 でも幸福の科学ではないスピリチュアルなものに関係がある様子で、その辺りは昔も今も聞きたくないから適当にあしらっている。

〜中学生

  • 物心ついた時から、生活は幸福の科学がであふれていた

    • 家に幸福の科学の本がたくさん置いてあったので、なんだかたまに読んでいた記憶。置いてあったら単純に興味が出る
  • 神棚(幸福の科学では「ご本尊」と言う)も家に飾ってあって、たまにお祈りしてた

  • 地域の支部にも母親とよく言っていて、よく「御法話(大川隆法の説法のこと)」を聞いていた。独自のシステムで全国生中継をよくやっていた

    • 大きめの講演会もちょくちょく行ってた
  • 小学校後半からは幸福の科学が運営する塾「 サクセスNo.1」に通っていた。

  • 「毎日お祈りするのがいいんだよ」と言われていても、めんどくさくて半年に1回くらいしかやらなかった

    • そもそも親と一緒に何かするのが恥ずかしい、みたいなとこもあったな。
    • みなさんも「親と一緒に家でお祈りするの恥ずかしい!」って思ったことありませんか?
  • たまーに母親の活動についていって、街頭演説とか、パンフレットの配布を手伝っていた記憶

    • 「外で伝道活動するの偉い!積極的にやっていこう!」って教えられる。特に子どもが活動していると、会の中では「超優秀な素晴らしい子!」として扱われる
    • 褒められちゃうなら、子どもは頑張っちゃうよね。
  • 子どもながらに一般社会との違いを感じながら生きていた

    • 自分の家庭や前述した塾では幸福の科学の教えを前提にした会話が繰り広げられる。
    • 「守護霊が〜」「過去世が〜」「 最近の教えで総裁先生(信者の間では大川隆法のことを「総裁先生」と言うことが多かった)はこんなことを言っていて〜」とかとか。
    • ただ、そうやって普通に会話することが周りの子には通じないし、そんなこと言ったら変な目で見られてしまいそうなので、「幸福の科学用語」が表に出ないように気をつけて生活していた

〜高校生

  • 幸福の科学が運営する高校に通った。通ったというか全寮制なので、3年間生活していた感じ。

    • https://happy-science.ac.jp/
    • 割と真面目だし、色々やっていたので、「信仰心が高い生徒」だったと思う。
      • 学級委員とか、部活の部長とか、生徒会の役員とか・・・。
      • その辺りの役回りをこなすと、自然と大勢の前で「幸福の科学の教えを広げるために、自分達に何ができるか?」「信仰心は大事だ!(バーン)」といったように、他の生徒を鼓舞して、信仰心が高まるような演説をする機会が非常に多かった。
      • 当時はそれが素晴らしいことだと思ってました。
  • 同級生とか

    • 母親だけが熱心な信者で、父親の反対を振り切って入学しました!って子、自分は行きたくなかったけど両親に強引に入学させられちゃった・・・って子とか、色々いた
    • 幸福の科学に対する対する考えは人それぞれ。大人になった今でも熱心に信者やってるは、3割くらいじゃないかな・・・?って感じ。
    • ただそういった会との関係を抜きにして、自分にとっては「青春を過ごした同級生」なわけで、たまに会ったり、飲んだりする人が結構いる。
  • 毎日お祈りの時間があった。それはもうたくさんあった。

    • 朝起きてから寮でお祈り
    • 学校が始まるモーニングルームの最初にお祈り
    • 学校が終わってホームルームの最後にお祈り
    • 部活や夜ご飯の時間が終わったら大講堂に集まって夜の祈り。これがちゃんとするやつで、たまにフォーマットは変わっていたのだけど、御法話聴くタイム10分+お祈り20分、みたいな感じだった
    • 寝ちゃう人たくさんいて、生徒会などでは結構問題になって有志で色々話し合ったり対策を考えていた記憶・・・。
  • 寮生活は普通に楽しかった。就寝時間過ぎても友達と夜遅くまで話したり、職員の目を盗んで窓から抜け出したりしてました。ド田舎にあったんで、星が綺麗だったなあ・・・。

    • ド田舎の寮で最寄のコンビニまでも30分かかるくらいだったので、生徒の間ではこの環境のことを「那須プリズン」と呼んでましたw
  • 学校の先生は皆、熱心な信者だった。いい先生が多くて、好きな先生も多かった。

    • たまに、「実は名前だけ会員になってただけで、幸福の科学の本とか全然読んでなんだよね〜w」って先生もいたな
  • 自分が高校に通う頃から、幸福の科学は映画作成の頻度が高くなっていたが、アニメとか映画をよく見る人たちの間で「この映画クオリティ低すぎるだろ・・・。これを良いと言っちゃう人おかしいんじゃないの・・・。」って会話をしばしばしてた。

    • 自分は映画アンチで、「つまらないストーリーが全てを台無しにしている」「最後はどうせ信仰心で何もかもうまくいくだけの薄い映画」などなど、猛烈に批判していたが、「映画が面白くないのは信仰心たりないから」って感じであしらられていた記憶。
    • しかも同じ人が何回も見に行ってるからな。まじで何やってんだ本当に。今でもそうだよな。作品のクオリティに真面目に向き合っていあたら、10年やってれば普通に面白い映画作れる可能性あったんじゃないのかな。
    • 映画に限らず、会の流れにそぐわない意見は良くないものとする雰囲気がただよっていた。これは幸福の科学全体に言えることで、熱心な信者ほどそんな意見を持っている人が多かった。
    • 自分は映画がクソすぎたのが、幸福の科学の考えに違和感を持つ原点だったのかな。今思うと。
  • 受験勉強はみんな、「総裁先生のために!」と言って頑張ってました。私も頑張りました。

    • ただ、「総裁先生のために」と言ってとりあえず頑張っていれば結果関係なく褒められる、みたいな空気があったのもわりと嫌だったな。

〜大学生

  • 大学は地元に戻り、実家から通っていた。
  • 大学生活は普通にやったし、バイトもしていた。その面は普通。ただそれ以外の時間で幸福の科学の活動を頑張ってた感じ。忙しい大学生だった。
  • 幸福の科学学園を卒業した子は「アデプト(信仰心に目覚めた新人類)の卵」ともてはやされ、大学生が所属して活動する学生部での活躍を期待されていた

    • ただ卒業生の半分くらいは、大学に行った時点でゆるゆると会から離れていき、学生部にも顔を出さなくなってた
    • 自分は学生部にわりと頻繁に行ってて、学生部長とかもやったし、合宿も割と行ってた。運営もちょっとした。
  • 大学の間に、知り合いのうち何人かを総裁先生(大川隆法)の講演会に誘って一緒に行ったりした。

    • 1人くらいは会員にもなった。その人はもしかしたら、今でも熱心に活動してるかもしれない。
    • その人の人生にめちゃくちゃ大きな影響を及ぼしちゃったと考えると、なんとも言えない気持ちになります・・・。
  • ただ学生部の活動を続けるにつれて、「社会的に苦しいことがあっても信仰とることが大事!」「まずは幸福の科学の活動が第一!」みたいな雰囲気が肌に合わなくなっていった。

    • 口には出さなかったが、偉い人の話を聞きながら冷静に「いや、そうはならんやろ。」ってツッコミを心の中で言ってたこともある
    • 理想と信仰だけを語り、現実を見ない会員の姿を見れば見るほど、なんだか嫌になっていたんだ。
    • だから、大学3年生くらいの時から、自分がおかしいと思うことは断固活動を拒否していた。そうなってくると学生部長をやるのが苦しかったので、割と早めにその役を降りた。
    • その地区を担当していた職員さんから、「本当に後悔しないんだね?」と何度も聞かれたが、「後悔しません!」と何度も答えてやっと役を降りれた記憶。
      • その人も悪気はなさそうで、単純に純粋な"信仰心"で何度も引き止めてくれていたと思う。

社会人(今)

  • 社会人で上京して1人暮らしを始めた、社会人1,2年目は家の近くにたまたま幸福の科学の施設があったので、たまに通っていた。

    • 通っても本を読んだり、瞑想したりするくらいだった。社会人になってからは「研修(総裁先生の説法をもとに作られた、教えについて深く学んで悟りを追求するためのプログラムみたいなやつ)」も受けてないし、合宿にも行ってないかな。
    • 一瞬、若者が集まる青年部に顔を出したりしたけど、2,3回参加して肌にあわず行かなくなった。
    • なんかやはり、一般社会との考えとか違いすぎて・・・。あんまり頭良くなくても、とりあえず信仰心高い行動している人の声が大きなり、現実と向き合わないような雰囲気があったね・・・。
    • ただ、社会人になっても親から「映画見て!」とか、「本読んで!」とかLINE来たりするので、まあ人付き合い程度に映画見に行ったり、本を読むなどしていた。
  • でも映画はやっぱり、いつまでたってもクソなので数年前から全く見に行ってない。

    • クソな映画なのに、「動員数ランキングに入るために頑張りましょう!」と言って同じ人が何回も観に行ってるのも嫌い
    • 「ランキングに入るために頑張りましょう!」と言って映画評価サイトに星5つけまくる活動も嫌い
    • 作品に真摯に向き合ってくれ!
  • 本は年に1回パラパラ読むくらい。幸福の科学は年に1回「法シリーズ」と呼ばれる書籍が出てくるので、それを年初にパラパラと読んだのが最後かな。感想としては、「なんかずっと同じようなこと言ってるなあ。」って感じ。

  • 新型コロナが流行ったことで、自分の幸福の科学離れが加速した

    • ワクチンに対するスタンスが、ネットの陰謀論レベルになっちゃってるんだよね
    • ワクチン打つとDNAが書き変わる!とか、ワクチンで病気になりやすくなる!とか・・・。
    • 自分がちょっと調べた感じ、総裁先生は「信仰の力があれば大丈夫」とか、「新しく開発されたワクチンなので長い目で見た効果が心配ですね」くらいのことしか言ってなかったと思うのだが、それが会員の思考レベルになるとなぜかワクチン陰謀論になってしまっていて。
    • 幸福実現党(幸福の科学が立ち上げた政党)も、なんか陰謀論っぽいこと言ってたりして。
    • 幸福の科学の職員が、ワクチン陰謀論に関して本書いてる人と対談するイベントもあったりした記憶。
      • 「こりゃあ、(自分の信仰が)おしまいだあ🙌」と思った。もうなんか、熱心な会員さんほど普通に社会を生きるレベルの常識を麻痺させなくちゃいけないんだなーと。「大川隆法から離れたい」というより、「幸福の科学という組織から離れたい」って感じ

おわりに

これを書いている時点だと、自分は割と幸福の科学と距離を置いてる。

ただ、幸福の科学大川隆法を全否定しちゃうと、自分の人生の経験をことごとく否定することになっちゃう。

自分と同じような2世会員はそんな葛藤を持って生きている人が多そうなのだけど、自分はわりと、自分の人生と幸福の科学/大川隆法に関する整理が冷静にできており、うまく生きてるなーって思うのでそのことを書こうと思ったのだけれど・・・。

自分の過去をまとめていたら案外長くて、

「今、幸福の科学に対してどう思っているのか」とか、

大川隆法(総裁先生)が亡くなって感じていること」を書きたかったのに時間がなくなってしまった・・・。

ちょっと時間できたらそのことも書こうと思います。🫡

(長文乱文失礼しました🙏